住宅街の隠れ家ビストロで絶品料理とワインを。
「BISTRO LANTERNE」
落ちてきた夜に鵠沼海岸の街が染まるころ、
駅から少し歩いた住宅街の一角にこうこうと灯りのともる場所があります。
その灯りをたよりにたどり着いたのは、一軒のビストロ。
“静かな暗い森を彷徨い続けて見つけたお家。中をのぞくとそこには…”
どこかおとぎ話の続きような世界に招かれます。
こちらは鵠沼海岸の隠れ家ビストロ「BISTRO LANTERNE(ビストロ ランタン)」さんです。
こだわりを感じるグラフィックが美しくとても印象的。
軒先には赤提灯…
ではなくて、ランタンがお出迎えします。
「コワイ店ではありません(笑)」!
こんなにやわらかな光がこぼれるお店はコワイはずがありません。
夜がふけていくほどコントラストで中の暖かさが外に溢れてきます。
では安心して扉の奥へとまいりましょう。
店内は、木のぬくもりとやわらかい灯りでとても落ち着いた雰囲気。
長ーい髭がとてもよく似合うシェフと、パートナーであり笑顔がとても素敵な女性、
お二人で毎夜オープンするこちらのお店はなんと5ヶ月をかけて自分たちの手で内装を手掛けたそう。
カウンター席もあり、一人でも気軽にふらりと立ち寄ることができる“ちょうど良さ”にお店の方の愛を感じます。
入り口の「ワイン一杯だけでもお気軽にどうぞ」の気持ちが、ちゃんとお店に込められていますよね。
カウンターの木の美しいこと。
壁の絵を楽しむような、ひとつひとつ手書きの黒板メニュー。
定番のものから、季節の旬の食材やその日に入ったものをつかった料理がその時々で並びます。
この日のメニューもまたどれもこれも美味しそうで、目もあちこちいったりきたり。
小さく丸められた可愛らしいおしぼりからお店の気取らない親しみやすさが伝わって
心もじんわりほぐれていきます。
さあ、ディナーのはじまりです。
まずは前菜の盛り合わせからいただきます。
優しい酸味をまとった “きのこのビネガーマリネ” 。
お豆は一粒一粒やわらかく煮込まれてとても滑らか。
“パテ・ド・カンパーニュ” はイメージをくつがえすみずみずしい舌触りに感動!
歯ごたえを感じた次の瞬間には口の中で溶けて広がる食感。美味しい。
こちらは “ナスのキャビア”。
ドライトマト、ニンニク、アンチョビなど、美味しく舌を刺激する食材がひとつになって
小さなココットでも十分な食べ応え。魔法のひとさじになります。
“鶏白レバーのムース” は定番のメニュー。
ハチミツのほんのり甘さがレバーにとってもよく合います。美味!!
パンの盛り合わせに添えて一緒にいただきました。
バゲット、カンパーニュ、バターを練りこんだブリオッシュ。
前菜だけでフルコースの気分になるお値段以上のシアワセ感。ワインもすすみます。
お料理の美味しい「BISTRO LANTERNE」さんは、マリアージュするワインも絶品。
シェフと女性の店員さんお二人でたくさんのワインをテイスティングして納得した
こだわりの厳選自然派ワインばかり。
注文すると女性の店員さんがボトルを見せてくれながら1本1本紹介してくれます。
それぞれのテイストをすごくイメージしやすくしてくれますし、
その説明からはひたすらワインへの愛が溢れています。
いよいよメイン料理へとうつりましょう。
こちらはオイルで煮るコンフィ料理の中ではとても珍しい “ 秋刀魚のコンフィ ” 。
鴨肉、鶏肉、砂肝… などお肉のバージョンはよく聞きますが、お魚のコンフィはあまり馴染みがありません。
秋刀魚は6時間もオイルで煮込まれ、骨まで食べられるほど柔らかくホロホロに!
そして何より大胆でありながら美しい、目にも美味しく盛られたお皿にうっとりため息。
秋刀魚の旨味が凝縮したオイルをまとったお野菜もたまりません。
シンプルに見えてとても手がかけられた料理は、食材一つ一つの味がちゃんと存在感を放っています。
こんなに美味しい秋刀魚は食べた事がないほど!悶絶の一皿でした。
そしてこちらは、オススメいただいた “牛ホホ肉の赤ワイン煮” です。
フォークの重みだけで切れるような柔らかいお肉と、
クリームみたいにまろやかで芋の優しい味がぎゅっとなったマッシュポテトがまたとてもよく合います!
あまりの美味しさに言葉にならず、もはや足をバタバタさせるのみ。
シアワセ…。(バタバタ。バタバタ。)
すっかりお腹と心が満たされて完全に夢心地。
最後にクレームブリュレをいただきました。
濃厚で滑らか、バニラビーンズの香りが抜けていく最後の最後まで至福のとき。
前菜、メイン、デザートまで美味しいお料理とワイン、本当にごちそうさまでした。
都内であっても間違いなく人気の名店になるような、
そんなビストロが鵠沼海岸で親しみやすく毎夜オープンしていることを
この地に暮らす身としてはどこか誇らしくなるような、自慢したくなる気持ち。
それくらい確かな料理の腕と、ワインを選び抜く間違いない舌を持ち、
本格的でありながらも気軽に訪れたくなる、
そんな “人には教えたくないけど、教えたい” ビストロなのでした。
お店の名前「ランタン」は、フランス語で “ 赤提灯 ” を意味する
「lanterne rouge/ランタンルージュ」から名付けたそう。
「フレンチでも堅苦しくなく、ふらっときて楽しんでもらえるようなイメージで」と笑顔で語るお店の方。
早い時間にはテーブル席の来客が多いそうですが、
遅い時間になると常連さんだけでなく仕事終わりの人でも賑わうとか。
お仕事帰りに鵠沼海岸駅から直行、カウンターでワイングラスを傾けながらゆっくり一日を締めくくるのも
その日頑張った自分への癒しのひとときになりそうですね。
昼間の海だけでない、夜の鵠沼海岸もなかなか面白いものです。
BISTRO LANTERNE
住所:神奈川県藤沢市鵠沼海岸3-12-3
営業時間:18:00 〜 24:00(L.O. 23:00)/定休日:木曜日
電話番号:0466-47-7042
URL:https://www.facebook.com/BistroLanterne/timeline

アメリカ留学中に“映画を宣伝する仕事”に出逢い、
それから約12年間、映画祭運営や映画宣伝に携わってきました。
そして2年前、メインの活動場所が東京都内にもかかわらず念願の湘南にお引っ越し。
どんなに忙しくたって長距離電車移動だって、
全て癒してパワーをくれる湘南のスポット&魅力をお届けできたらと思います。
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